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この記事でわかること
- 調乳に必要なお湯の温度(厚生労働省の記載)
- エコモードで温度を下げると条件から外れる可能性があること
- 硬度の見方と、数値を公開している会社・していない会社
- ミルクが必要な期間より契約期間のほうが長いという構造
- 契約前に確認しておく3つのこと
公的機関の資料と各社の公式サイトで確認した内容です(最終確認:2026年10月)。実際の使用可否は必ず各社の公式サイト・カスタマーセンターでご確認ください。
「夜中のミルク作りがラクになる」という理由でウォーターサーバーを検討する人は多いと思います。実際、70℃前後のお湯がすぐ出るのは調乳との相性がいいです。
ただ調べていくと、ミルクが必要な期間(およそ1年半)より、サーバーの契約期間(2〜5年)のほうが長いという構造が見えてきました。ここを知らずに契約すると、離乳が終わったあとも解約金を理由に使い続けることになります。
この記事では、調乳に必要な条件を公的資料で確認したうえで、契約年数まで含めて判断できるように整理しました。
調乳に必要なのは「70℃以上のお湯」
まず押さえておきたいのが温度です。厚生労働省が公開している「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン」のパンフレットには、哺乳ビンを用いた調乳方法として次のように記載されています。
「湯は70℃以上に保ち、沸かしてから30分以上放置しないようにします。」
出典:厚生労働省
つまり調乳で見るべきは「温水が70℃以上で出るか」です。水の種類やブランドより先に、ここを確認することになります。
ポットでお湯を沸かす場合は「沸かしてから30分以上放置しない」という条件も守る必要がありますが、ウォーターサーバーは常時加熱保温しているため、この点では扱いやすくなります。
エコモードで温度を下げると条件から外れることがある
ここが見落とされやすい点です。ウォーターサーバーの電気代を下げる定番の方法が温水温度を下げるエコモードですが、下げすぎると調乳の条件を満たさなくなります。
フレシャスの公式サイトでは、エコモードについて「温水温度を低めの70度に設定できる」と案内されています。70℃はちょうど厚生労働省の条件の下限にあたります。
節電は家計に効きますが、赤ちゃんがいる期間は温度設定を優先するほうが安全です。電気代の差は機種によって月400〜800円程度で、年間でも5,000〜10,000円の幅です。機種別の電気代はウォーターサーバーの電気代は月いくら?機種別に比較にまとめています。
なお温水の設定温度は機種によって異なります。検討している機種の温水温度は、必ず公式サイトの仕様で確認してください。当サイトで全機種の温度を確認できたわけではありません。
水の硬度|軟水かどうかの見方
硬度は、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量を炭酸カルシウム換算で示した数値です。
東京都水道局の資料では、水道水の硬度について法令により300mg/L以下という基準が設定されており、さらにおいしさの面からの目標値は10〜100mg/Lと記載されています(東京都水道局)。
硬度を公開している会社は少ない
| 水 | 硬度 | 種類 |
|---|---|---|
| オーケンウォーター 京都丹波の銘水 | 31mg/L | 天然水 |
| オーケンウォーター 大分天領の銘水 | 36mg/L | 天然水 |
| オーケンウォーター 富士山の銘水 | 50mg/L | 天然水 |
| クリクラ | 記載なし(「軟水」と記載) | RO水 |
| アクアクララ | 記載なし(「軟水」と記載) | RO水+ミネラル |
| プレミアムウォーター | 記載なし | 天然水(非加熱処理) |
出典:オーケンウォーター公式/クリクラ公式/アクアクララ公式/プレミアムウォーター公式(2026年10月時点)
調べてみると、硬度の数値を明記している会社は多くありません。オーケンウォーターの3種類はいずれも31〜50mg/Lで、東京都水道局のおいしさの目標値10〜100mg/Lの範囲に収まっています。
クリクラは公式サイトで「軟水のため赤ちゃんの粉ミルクにもご利用いただけます」と明記しています。アクアクララも「RO膜(逆浸透膜)でろ過した安心安全な軟水」「RO水にミネラルを配合」と記載しています。数値はなくても、調乳に使える旨を会社が明言しているかどうかは判断材料になります。
★見落としやすい★ ミルクの期間より契約期間のほうが長い
ここがこの記事でいちばんお伝えしたい点です。
粉ミルクが必要な期間は、離乳が完了するまでのおよそ1年半です。一方でウォーターサーバーの契約期間は次のようになっています。
| プラン | 契約期間 | 期間内の解約金 |
|---|---|---|
| アクアクララ 通常プラン | 1年 | 9,900円 |
| アクアクララ 子育てアクアプラン | 2年 | 12,980円 |
| アクアクララ 2年割プラン | 2年 | 12,980円 |
| プレミアムウォーター PREMIUM WATER MOM CLUB | 5年 | — |
| オーケンウォーター | プランにより2〜5年 | 16,500円(税込) |
| エブリィフレシャス(浄水型) | 3年 | 40,000円(不課税) |
出典:アクアクララ公式/プレミアムウォーター公式/オーケンウォーター公式/エブリィフレシャス公式(2026年10月時点)
注目したいのは、「子育て」「MOM CLUB」といった名前のついた子育て向けプランほど契約期間が長いことです。アクアクララの子育てアクアプランは2年、プレミアムウォーターのPREMIUM WATER MOM CLUBは5年です。
ミルク作りのために契約して、離乳が終わったあとも3年以上契約が残るという状況が起こりえます。
だから悪いという話ではない
誤解のないように書いておくと、これは「子育て向けプランが損」という話ではありません。離乳後もサーバーは使えます。
- 麦茶や白湯を作る
- 離乳食づくりに使う
- 家族の飲用、料理、米を炊く
- 災害時の備蓄として機能する
問題なのは、「ミルクのため」とだけ考えて契約すると、離乳後に使い道を見失うことです。離乳が終わったあとも家族で使い続けるイメージが持てるかどうかを、契約前に一度考えておくと後悔しにくくなります。
逆に「ミルクの期間だけ使いたい」なら、契約期間が短いプランを選ぶほうが合理的です。今回確認した範囲で最も短いのはアクアクララの通常プラン(1年・解約金9,900円)でした。月額は2年割プランより高くなりますが、1年半で手を引けるなら総額では有利になる可能性があります。
契約期間と解約金の全体像はウォーターサーバーの解約金はいくら?13プラン比較と回避法にまとめています。
天然水・RO水・浄水型のどれを選ぶか
調乳という観点では、どれを選んでも「軟水であること」「70℃以上のお湯が出ること」が満たせれば条件は同じです。違いが出るのは料金の仕組みのほうです。
| 種類 | 料金の仕組み | 赤ちゃん期に効くポイント |
|---|---|---|
| 天然水 | 水代が中心 | 硬度を公開している会社があり数値で選べる |
| RO水 | 水代が中心 | クリクラ・アクアクララが調乳に使える旨を明記 |
| 浄水型 | 定額・使い放題 | ミルク以外に消毒やお風呂上がりの白湯にも量を気にせず使える |
浄水型は水道水をろ過して使うため、量を気にせず使えるのが利点です。ただし浄水型を調乳に使えるかは会社ごとに案内が異なります。使う前に必ず各社の公式サイトかカスタマーセンターで確認してください。当サイトで断定できる内容ではありません。
3種類の違いそのものはウォーターサーバーの水の種類|天然水・RO水・浄水の違いで詳しく説明しています。
契約前に確認する3つのこと
① 温水が70℃以上で出るか
厚生労働省のガイドラインのパンフレットにある「湯は70℃以上に保ち」という条件を満たせるかを、機種の仕様で確認します。エコモードを使う場合は、その状態での温度も確認してください。
② 契約期間が何年か
ミルクが必要な期間はおよそ1年半です。契約が2年なのか5年なのかで、離乳後に残る期間がまったく違います。子育て向けの名前がついたプランほど長い傾向があるので、名前ではなく年数を見てください。
③ チャイルドロックの仕様
温水の出るサーバーを乳幼児のいる家庭に置く以上、チャイルドロックは確認が必要です。ロックの対象が温水だけか冷水も含むか、解除方法は何かは機種によって異なります。各社の公式サイトで機種ごとの仕様をご確認ください。
なお、設置場所そのものを見直すことも有効です。ハイハイやつかまり立ちが始まると、サーバーの操作部に手が届くようになります。
赤ちゃんの準備を全体で考えるなら
ウォーターサーバーは育児準備の一部です。ベビーカーやチャイルドシート、ベビーベッドのように使う期間が決まっているものは借りるという選択肢もあります。
期間が限られるものを買うか借りるかの判断は赤ちゃん用品(ベビーカー・チャイルドシート)レンタル比較にまとめています。考え方はウォーターサーバーの契約年数の話と同じで、使う期間と支払う期間を合わせられるかが判断の軸になります。
よくある質問
ウォーターサーバーのお湯で粉ミルクを作れますか?
厚生労働省のガイドラインのパンフレットでは「湯は70℃以上に保ち、沸かしてから30分以上放置しないようにします」と記載されています。温水が70℃以上で出る機種であれば条件を満たせます。実際の使用可否は各社の公式サイトでご確認ください。
赤ちゃんには軟水と硬水のどちらがいいですか?
クリクラは公式サイトで「軟水のため赤ちゃんの粉ミルクにもご利用いただけます」と記載しています。硬度の数値を公開している会社は少なく、確認できた範囲ではオーケンウォーターの3種類が31〜50mg/Lでした。東京都水道局の資料では、水道水の硬度はおいしさの面からの目標値として10〜100mg/Lと設定されています。
エコモードにしてもミルクは作れますか?
フレシャスの公式サイトではエコモードで温水温度を低めの70度に設定できると案内されており、これは厚生労働省の条件の下限にあたります。70℃を下回る設定にすると条件から外れるため、節電目的で下げる場合は設定温度を確認してください。
ミルクが終わったらサーバーは解約できますか?
契約期間によります。アクアクララの通常プランは1年、子育てアクアプランは2年、プレミアムウォーターのPREMIUM WATER MOM CLUBは5年です。ミルクが必要な期間はおよそ1年半なので、契約期間のほうが長く残るケースがあります。契約前に年数を確認してください。
子育て向けプランはお得ですか?
月額や特典が有利になる一方で、契約期間が長く設定されていることがあります。アクアクララの子育てアクアプランは2年(2年未満の解除で12,980円)、プレミアムウォーターのPREMIUM WATER MOM CLUBは5年です。離乳後も家族で使い続ける前提なら有利ですが、ミルクの期間だけと考えているなら契約期間の短いプランのほうが合う場合があります。
ミルク用途で始めて卒乳後に使わなくなるケースもあります。やめる理由と対策はウォーターサーバーはやめたほうがいい?5つの理由をあわせてご覧ください。
まとめ
- 調乳で見るべきは「温水が70℃以上で出るか」(厚生労働省のガイドラインのパンフレット)
- エコモードは70℃前後まで下がる機種がある。下げすぎると条件から外れる
- 硬度の数値を公開している会社は少ない。オーケンウォーターは31〜50mg/L
- クリクラは「軟水のため赤ちゃんの粉ミルクにもご利用いただけます」と明記
- ミルクが必要な期間はおよそ1年半、契約期間は2〜5年。子育て向けプランほど長い傾向
- 離乳後も家族で使う前提が持てるかを契約前に考えておく
- 確認するのは「温水温度」「契約期間」「チャイルドロック」の3つ
夜中のミルク作りが数分短くなることの価値は、経験した人にしか分からない部分があります。ただその数年のために何年の契約を結ぶのかは、落ち着いているうちに確認しておいて損はありません。


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